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【新着情報】「ディスカバー農村漁村(むら)の宝アワード」エントリー募集開始

「ディスカバー農山漁村(むら)の宝」をご存知でしょうか?
「ディスカバー農山漁村(むら)の宝」とは、農山漁村の活性化に取り組む優良事例を選定・表彰し、全国に発信する取組で、これまでに地域資源を活用したビジネスを展開している活動組織も選定されています。

ディスカバー農村漁村(むら)の宝アワード

募集は、団体向けの「団体部門」、個人向けの「個人部門」の2部門に分けて行い、部門ごとに審査、選定を行います。団体部門と個人部門の重複応募も可能です。

本年度の応募期間は、6月16日(水)~8月31日(火)で、10月頃に選定結果が発表され、選定された地区は選定証授与等の式典に招待されます。令和元年度に総理官邸で行われた式典等の様子はこちらを御覧ください。
https://www.kantei.go.jp/jp/98_abe/actions/201912/03mura.html

■対象となる取組
 ・地域資源を活用した農山漁村の課題解決に資する取組
 ・農産物の高付加価値化推進に資する取組
 ・民間事業者の知見を活かし、新たな切り口で農山漁村の活性化を図る取組
など農林水産業・地域の活力創造につながる取組

締切は8月31日(火)です。皆さまのご応募をお待ちしています!

【ディスカバー農山漁村(むら)の宝アワード(第8回選定) 応募方法】(特設Webサイト)
https://www.discovermuranotakara.com/sentei/

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【参加者募集】第一回INACOMEオンライン交流会について

この度、第一回 イナカムオンライン交流会を開催します!

当イベントでは、起業者によるビジネスアイデアのピッチと交流会を行います。
イナカム加入者なら誰でも参加でき、ご自身のビジネスプランを広くPRする機会として、また、参加者同士のネットワークの拡大やフィードバックを得る場としてもご活用いただけます。
今回、当交流会でピッチを希望する起業者及び観覧者を募集しますので、奮ってご応募ください。

【日時】
令和3年4月23日(金)19時~20時30分

【ピッチ対象者】
農山漁村及び農林水産業に関するビジネスを展開もしくは今後展開する予定であり、ビジネスを通じて地域課題の解決を目指す方
募集人数:6名程度
※構想段階のアイデアでもご応募いただけます。
※ビジネスコンテストではないため、ピッチの審査・表彰はありません。
※応募者が多数の場合、ビジネスのテーマや内容を踏まえ、事務局で選考させていただく場合がございます。

【進行】
1.開会・イナカム趣旨説明(5分)
2.起業者によるピッチ(プレゼン4分・質疑応答2分/人×6人程度)
3.交流会(40分)
4.閉会

【申込方法(ピッチ希望者・観覧者共通)】
下記URLから申し込みフォームにアクセスしていただき、必要事項を記入の上お申し込みください。(外部ページにアクセスします)
https://www.contactus.maff.go.jp/j/form/kanbo/kihyo01/inacome.event.html

【申込〆切り】
ピッチ申込:4月9日(金)17時〆切り
観覧申込:4月22日(木)18時〆切り

【配信方法】
オンライン会議システムによる配信

【参加費】
無料

【お問い合わせ】
農林水産省 大臣官房政策課 巻田・戸澤(TEL:03-3502-6565)
E-mail:nouson_kigyou@maff.go.jp

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【参加者募集】第一回 イナカムオンライン交流会開催!

この度、第一回 イナカムオンライン交流会を開催します!

当イベントでは、起業者によるビジネスアイデアのピッチと交流会を行います。
イナカム加入者なら誰でも参加でき、ご自身のビジネスプランを広くPRする機会として、また、参加者同士のネットワークの拡大やフィードバックを得る場としてもご活用いただけます。
今回、当交流会でピッチを希望する起業者及び観覧者を募集しますので、奮ってご応募ください。

【日時】
令和3年4月23日(金)19時~20時30分

【ピッチ対象者】
農山漁村及び農林水産業に関するビジネスを展開もしくは今後展開する予定であり、ビジネスを通じて地域課題の解決を目指す方
募集人数:6名程度
※構想段階のアイデアでもご応募いただけます。
※ビジネスコンテストではないため、ピッチの審査・表彰はありません。
※応募者が多数の場合、ビジネスのテーマや内容を踏まえ、事務局で選考させていただく場合がございます。

【進行】
1.開会・イナカム趣旨説明(5分)
2.起業者によるピッチ(プレゼン4分・質疑応答2分/人×6人程度)
3.交流会(40分)
4.閉会

【申込方法(ピッチ希望者・観覧者共通)】
1.INACOME登録済みの方
INACOMEにログイン後、マイページ内の「実例記事」のページに交流会のご案内を掲載しておりますので、そちらに掲載したURLから専用登録フォームにアクセスいただき、必要事項を記載の上お申込みください。
交流会案内ページ(会員登録が必要です)
https://inacome.jp/challengers/articles/category/239
お申込みいただいた方のメールアドレスに当日の17時までにオンライン会議用URLを送信させていただきます。

2.INACOME未登録の方
こちらのINACOMEサイト(https://inacome.jp/)より会員登録を頂き、ログインをしてください。
ログイン後は、1と同様、必要事項を記載頂きお申込みください。

【申込〆切り】
ピッチ申込:4月9日(金)17時〆切り
観覧申込:4月22日(木)18時〆切り

【配信方法】
オンライン会議システムによる配信

【参加費】
無料

【お問い合わせ】
農林水産省 大臣官房政策課 巻田・戸澤(TEL:03-3502-6565)
E-mail:nouson_kigyou@maff.go.jp

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INACOMEビジネスコンテスト本選大会動画_全編

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全6回にわたって無料ウェビナー「INACOME NIGHT」を開催

INACOMEでは農山漁村地域における起業を促進するため、起業者や起業を目指す人たちに役立つヒントをご紹介しようと、全6回にわたって無料ウェビナー「INACOME NIGHT」を開催。

毎回旬のゲストをお招きし、2時間じっくりお話しいただきました。

【「INACOME NIGHT」各回内容をご紹介】

※<「INACOME NIGHT」第〇弾報告>をクリックすると各回の内容を確認できます。

<「INACOME NIGHT」第1弾報告>

日 時:2020年10月27日(火)19時~21時
テーマ:地域活性化について
ゲスト:TURNSプロデューサー/株式会社第一プログレス常務取締役 堀口正裕 氏

<「INACOME NIGHT」第2弾報告>

日 時:2020年11月10日(火)19時~21時
テーマ:資金調達
ゲスト:株式会社CAMPFIRE 地域連携推進チーム統括 照井翔登 氏

<「INACOME NIGHT」第3弾報告>

日 時:2020年11月24日(火)19時~21時
テーマ:起業支援について
ゲスト:こゆ財団代表理事 斎藤潤一 氏

<「INACOME NIGHT」第4弾報告>

日 時:2020年12月8日(火)19時~21時
テーマ:IT・デジタルを活用した新たな取り組み&世界の新規事業の事例紹介
ゲスト:株式会社ビタリー代表取締CEO 片倉健 氏

<「INACOME NIGHT」第5弾報告>

日 時:2020年12月22日(火)19時~21時
テーマ:事業の具体化と課題解決手段
ゲスト:阿部梨園マネージャー 兼 ファームサイド株式会社代表取締役 佐川友彦 氏

<「INACOME NIGHT」第6弾報告>

日 時:2021年1月12日(火)19時~21時
テーマ:地域活性化
ゲスト:株式会社ポケットマルシェ代表取締役 高橋博之 氏

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令和2年度ビジネスプランコンテスト、アーカイブ動画公開中です!※視聴には会員登録が必要です

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INACOME NIGHT 第6弾

第6弾のゲストはポケットマルシェ代表取締役の高橋博之氏。現代における自然との分断、都市と地方の分断を取り上げ、「地域活性化って何ですか?」「その地域がどういう状態になることですか?」との氏の問いかけが、翻って日本社会の根底にある課題を浮き彫りにしています。

日 時:2021年1月12日(火)19時~21時
テーマ:地域活性化
ゲスト:株式会社ポケットマルシェ代表取締役 高橋博之 氏

(プロフィール)
1974年、岩手県花巻市生まれ。岩手県議会議員を2期務め、2013年にNPO法人東北開墾を立ち上げ、食べもの付き情報誌「東北食べる通信」編集長に就任。2014年、一般社団法人「日本食べる通信リーグ」を創設。全国35ヶ所、台湾4ヶ所に食べる通信モデルが広がる。同年夏、「一次産業を情報産業に変える」をコンセプトに、農家や漁師から直接、旬の食材を購入できるスマホアプリ「ポケットマルシェ」サービス開始。著書に、「都市と地方をかき混ぜる」など。

【ウェビナー要旨】動画へのリンクをページ内に記載。

人間はもう一遍自然とつながるべき
私は生産者と消費者をつなぐ取り組みを行ってきたが、その結論は「これ以上人間が自然から離れるとロクなことにならない」ということ。でも多くの人が都市で生活する中、今さら森の中で暮らすというわけにもいかない。
ところで人間は毎日3回、80年生きると一生で8万7千回食事をする。食べ物は、元をたどれば動植物の死骸。しかし消費と生産が分断されてしまい、命をいただいているという感覚が持てなくなっている。
食べるという行為は単なる栄養補給ではないはず。食べ物の生みの親は自然で、育ての親は生産者だ。食べものの裏側には生身の人間がいる。田舎には自然に翻弄されながら必死に生きている人たちがいる。そういうことをわかった上で食べるのとそうでないのとでは大違い。だから生産者と消費者とが直接つながって、どこの誰がどういう思いでつくったか、ルーツのわかるものを、せめて週に一回でも食べてほしいと思う。自然と人間がつながるには、そういうことから始めるしかない。

ふる里難民
かつて東京は田舎者の集まりだったが、今や首都圏の大学生や、霞が関の公務員も首都圏出身者が多数派で、これでは都市と地方が「かき混ざらない」。岩手の人が霞が関に陳情に行っても意味が伝わらず、相互理解が難しい時代になっている。
子どもは自分が生まれ育った環境にないものに憧れる。今でも田舎の子どもは都会に憧れているが、最近の都会の子どもは、田舎の近所付き合いとか自然に憧れるようになっている。
ふる里のない“ふる里難民”には、ぜひ自分のふる里を作ってほしい。最初はおいしいものを探すところからで良い。ポケマルは生産者とコミュニケーションをとれるようになっているので、気の合う生産者がいたらぜひつながってほしい。
生産者とつながると、農業体験、漁業体験がしたいと、子どもを連れて家族で産地を訪れるようになる。現地で生産者と一緒に食べたり飲んだりして触れ合うと友達になる。そうすると、その産地が台風の直撃を受けたりすると人ごとでなく、我がことになる。
都市と地方のどっちが豊かかという二項対立の議論はもうやめるべき。都会にも地方にもそれぞれすばらしさと生きにくさがある。
普段の生活の拠点は都会にあっても、帰ることができるふる里を地方につくっていけば、地方の過疎、東京の過密の問題を、解消はできなくても緩和することはできる。

「私が我が魂の指揮官」
「ああすればこうなる」とはいかないのが自然の世界。農家と漁師は「今年は猛暑だからしょうがない」「台風がきたからしょうがない」とそれがわかる。でも事業計画を達成できないと報告して「しょうがない」と言う社長はいない。「何で達成できないんだ」となる。
日本の将来にとり、田舎の存在がこれからはますます大事になるが、「救う」という文脈でなく「都市生活者のためにこそ田舎が必要」というふうに考えるべき。このことが田舎が未来を開けるかどかの勝負どころ。そういう考え方が浸透すれば都会人は自分のこととして田舎を守りにかかる。
ネルソン・マンデラの27年間の獄中生活を支えたという「私が我が魂の指揮官」ということばがある。これは自己決定できることを表している。地域がこの先存続するために必要なことは、そこに住んでいる人たちが「私が我が魂の指揮官」になっているかどうかだと思う。
人口減少、人口高齢化というのはじわじわと進行するので、地方は目前の危機を実感しにくい「ゆでガエル」の状態にある。でも東日本大震災のような大規模自然災害に見舞われた地域は違う。うまくいってるところは地域の若者が頑張っている。「じいちゃんの代から受け継いだ農地を守るのが俺の使命」だと立ち上がっている。でも震災前はそんな風に思わなかったという。ここにヒントがある。
農家の仕事は大変だが、何をつくるかというところから全部自分で決ることができる「私が我が魂の指揮官」になりやすい職業だ。都会のサラリーマンから転職して就農したある人は「人間関係のわずらわしさから解放された」「人に会うことが稀になったので、その分人とのコミュニケーションが楽しくなった」「子どもに働いている姿を見せられる」「何より時間の使い方を自分で決められる」とそのメリットをあげている。

幸せを論じること
第一次産業の課題の原因は、食べ物の価値が下がってきたことにある。食べ物が溢れている今、戦後復興の時代の、安く大量に安定供給するという従来型の発想は通用しない。
これからは「いかに違うか」が重要で、そのカギは「人と人との関係性」にある。食べ物は人間関係を育む最高の手段で、第一次産業はこれを価値にすることを目指すべきだと思う。
この先、農山漁村の全ては残らないだろう。しかし日本には無常観ということばがあるように、減少することや縮小することが負けというわけでもない。
「地域活性化って何ですか?」「その地域がどういう状態になることですか?」。私は田舎の現在の状況を招いた思考を解決策にするなと言いたい。日本人の多くは孤独でさみしく、幸せを実感できない精神的飢餓の状態にある。地域や日本のこの先を考える時には、「幸せ論」を避けては通れない。10地域あれば10の幸せがあるはずで、それぞれの地域はそれを目指すべき。
理詰めで考えると「みんな都会に集まって暮らすのが良い、それが効率的だ」となりがちだが、何か大切なことを見落としてはいないか。都会があるだけで日本は決して成り立たない。このことを真剣に考えるべき時期に来ていると思う。

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INACOME NIGHT 第5弾

農家の右腕として経営改善に取り組んできたファームサイド株式会社代表取締役の佐川友彦氏をお招きし、第一次産業の経営課題解決への手段やアプローチの仕方についてお話しいただきました。

日 時:2020年12月22日(火)19時~21時
テーマ:事業の具体化と課題解決手段
ゲスト:阿部梨園マネージャー 兼 ファームサイド株式会社代表取締役 佐川友彦 氏

(プロフィール)
1984年生まれ。群馬県出身。栃木県宇都宮市在住。東京大学農学部/農学生命科学研究科修士卒。前職では外資系化学メーカー(デュポン株式会社)にて主に太陽光発電パネル素材の研究開発に従事。
2014年より栃木県宇都宮市にある阿部梨園に参画。代表阿部の右腕、農園のマネージャーを務める。
生産に携わらず、農家が苦手とする経営管理、企画、経理会計、人事労務などのオフィス業務だけでなく、ブランディングやPR、接客販売など営業面も担っている。3年間で大小500件の業務改善を実施し、小規模ながらスマート経営と、直売率99%超を達成した。
2017年に阿部梨園の改善実例300件を公開するクラウドファンディングを実施し、330人から450万円の支援を集めて話題を呼んだ。その成果はオンラインメディア『阿部梨園の知恵袋|農家の小さい改善実例300』として無料公開されている。
現在は全国各地で講演等を行い、農家の経営体質改善と実務ノウハウのオープン化を旗振りしている。
2019年1月より個人事業であるFARMSIDE works(ファームサイドワークス)を立ち上げ、経営コンサルティングや企業のアドバイザリー、講演活動などを行っている。2020年1月にFARMSIDE worksを法人化し、ファームサイド株式会社を設立。代表取締役に就任。現在に至る。

【ウェビナー要旨】

500件の小さな業務改善
大学卒業後、大企業に数年勤めた後、地域に根ざした働き方をしたいと思い、栃木県に引っ越した。そして縁あって阿部梨園の経営改善に取り組むことになった。
阿部梨園は、すでにその当時、県内トップの直販実績があり、品質も高い評価を得ていた。いいものを作ることができ、お客さまも増えている状況というのは、事業を拡大できるチャンス。でもそれができないでいた。その原因は、人が定着しないことと、経営ノウハウの不足。
製造業出身の私が阿部梨園でまず感じたことは、我流でやっていることによる「業務効率」、梨のレベルに経営レベルがつり合っていない「経営体質」、基本となる数字のない「意思決定」。梨をつくることに力を入れすぎているあまり、経営や雇用が後回しになっていた。
これらは小規模経営にありがちなことで、農業界が乗り越えるべき課題だと思った。天候や相場に振り回されながら頑張っていると、そんなこと丁寧にやってはいられないというのも理解できるが、そのままでいいとは思えなかった。
最初私は4ヶ月間のインターンとして阿部梨園で働いていたが、その期間中に「小さい業務改善を100件やろう」と提案して取り組んだ。作業手順をちょっと変えた、とかそういう地味で小さなことでも、日々の業務を改善する習慣が根づけば、自己改善できる農園になれると思った。
繁忙期で手が一番空いているのは自分で、自分から進んでやらざるを得なかった。具体的には、まず掃除からはじめた。書類の山やモノの整理整頓をしていると、変化が皆の目に止まる。きれいになったり広くなったりすると従業員もうれしいし、私と従業員とのコミュニケーションの起点にもなった。
仕事場がきれいになることは、全員にとって恩恵がある。経営改善は経営者が楽をするためではなく、全員の利益になることを目的にすべきで、100件は従業員の声もすくい上げながら取り組んだ。
1ヶ月、2ヶ月と続けていると、自然と従業員同士のコミュニケーションも良くなり、こうしたことは組織開発にも有効だと学ぶことができた。
インターン期間中にできた改善は73件で終わってしまったが、まだたくさんやれることを思いついていたので、もっと続けたくなった。それで頼み込んで就職させてもらい、少しでもいい農園になろうと、2014年から2017年の間に500件の業務改善、経営改善を行った。
決して改善の何か一つが大ヒットしたというわけではないが、取り組みを積み重ねることで、2年目の2016年には直売率はほぼ100%となり、最終的には当初の目的は最低限ながら、達成することができた。

阿部梨園の知恵袋
農業界には生産技術以外の情報が不足している。会計や労務など実務的なテクニックが農家のナレッジになっていないが、最初は何から手をつけるべきかわからなかった。小規模な上、皆が暗中模索しているというのはとても効率が悪く、生産性を損ねているので、どこかうまくいっているところが情報公開してくれれば業界全体のノウハウになると思った。でも誰もやってはくれない。
ふと阿部梨園には500件の改善事例があるので、これを公開しようと思いついた。制作費はクラウドファンディングで集めることにした。クラウドファンディングを選んだのは、その時点で確証がなかったニーズの検証ができ、話題にもなりやすい機能があるから。
最初は100万円を目標にしていたが、最終的に330人の方から450万円が集まった。それをもとに、大変苦労したが2年半をかけて「阿部梨園の知恵袋:農家の小さい改善実例300」というサイトをつくった。ぜひのぞいてほしい。

ボトムアップの課題解決「答えは現場にある」
課題解決というと、事業計画や決算書、販売データなどの数字から経営のアウトラインをつかみ、そこから課題抽出してというのが正攻法だが、このやり方は情報が揃っていないとか、課題の粒度がまちまちであるとか、しがらみなどレガシー産業特有の事情とか、あまりにも落とし穴が多くて使えない。
ではどうするか。「答えは現場にある」。まず現場をよく観察し、現場から改善するというボトムアップのやり方がアリだと思う。森が見えなければ、木を見るしかない。行動することで視界は開けてくる。
「阿部梨園的な課題解決手法」と呼んでいるが、「現場をよく観察し」「改善点を列挙」「とにかく現場を改善する」「意識や次の行動が変わる」「習慣が定着する」「全体像が見えてくる」というふうに、逆説的にアプローチしていく。ただし、外部から支援しようというのは小規模経営の予算上難しいので、本人の自発的な行動を促す、本人の行動を支援するというやり方が適していると思う。

「農業×何か」は可能性の山
農業経営には考えるべきパラメータが多い。人材面だけ見ても採用、教育、組織、労務など管理項目が多く、農業者の負担になっている。しかも外部環境の変化も大きい。マーケットや社会、技術は変化するし、場合によっては法改正もある。
でも全てが満点の生産者はいない。うまくいっている農家でも何かが必ず欠けている。だから農業はまだ、プレイヤーレベルでの戦いができるともいえる。勝者が決まっていて、そこがシェアをどんどん拡大して寡占に向かっている業界ではなく、自分の強みで勝ちにいける。
他の産業は勝ちパターンが決まっているが、農業経営は、多様で、自由で、クリエイティブ。産地や品目などみんな条件が違うし、多様な選択肢と無数の正解があって、それぞれにチャンスがある。
農業界はまだまだ万策尽きてはいない。未着手の課題がたくさんあるし、「農業に何かを掛け合わせること」は可能性の山だと思う。農業、小規模事業にはまだまだポテンシャルがあることをぜひ知ってほしい。

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INACOME NIGHT 第4弾

第4弾のゲストは、株式会社ビタリー代表取締役CEOの片倉健氏。ワークショップを交えて、事業仮説のつくり方や、世界の新規事業のトレンドについてお話しいただきました。

日 時:2020年12月8日(火)19時~21時
テーマ:IT・デジタルを活用した新たな取り組み&世界の新規事業の事例紹介
ゲスト:株式会社ビタリー代表取締CEO 片倉健 氏

(プロフィール)
株式会社ビタリー代表取締役CEO。1986年生まれ。北海道札幌市出身。
慶應義塾大学経済学部卒業後、外資系コンサルティング企業のアクセンチュア(戦略グループ)、経営支援・M&Aアドバイザリー企業のフロンティア・マネジメントを経て、2013年にビジネス書籍の要約サイト『Flier』を共同創業。
同社退職後ビタリーを共同創業。DX・新規事業担当者向けのクラウド型ソフトウェア「IX(ナイン)」の開発を手掛け、ヘルスケア、商社、製造業など幅広い業界の事業企画を支援している。

【ウェビナー要旨】

事業仮説は一文で説明できる
まず、日本の大企業上位100社と、GAFA、マイクロソフトの時価総額を従業員数で割った、一人当たり企業価値を示したグラフを見ると、日本企業と比べてGAFAは圧倒的な水準にある。このグラフはアメリカ企業上位100社と比べてもほとんど同じ結果になる。
テクノロジー系企業の生産性が増加していることがわかるが、一次産業でもデジタルの活用が叫ばれている。今日は、「どの山に登るか」という、DX事業仮説をどうつくるかについてお話ししたい。
優れた事業仮説を生み出すといっても、ふと思いついた一つのアイデアにかけても、なかなか成功しないし、たくさんアイデアを出すのも大変。この作業を徹底的にシンプルにしようというのが弊社が開発したクラアウド型ソフトのアプローチ。
事業仮説は、文末を「説」にする形式のたった一文で説明できる。例えば「移動するときは、バスやタクシーに乗るよりも、近くにいる乗用車に乗せてもらう方が、素早く楽に移動できる説」はウーバー、「ビデオレンタルは、店頭に借りに行くよりも、オンラインでダウンロードする方が、利便性が高い説」はネットフリックスとなる。
海外のベンチャー企業2000社の新規事業を調べてみたが、99%はこれで説明がつく。
文の構造は「行為や業務は、過去の手法よりも、新しい手法の方が、利便性・生産性などが、高い説」。食べログだと「お店選びは、メディアの紹介よりも、消費者の口コミの方が、信憑性が高い説」となる。これは主語を変えるだけで別のビジネスになる。「お店選び」を「パソコン選び」に変えると価格ドットコムになるし、主語を「旅先選び」に変えるとトリップアドバイザーになる。
主語以降の3つは時代のトレンドを表している。「メディアの紹介よりも、消費者の口コミの方が、信憑性が高い」は、もう20年前のトレンドで、今ではAIによるレコメンドの方が信憑性が高いのでは、という流れになってきている。
このフレームワークは、BtoCだけでなく、BtoBのビジネスにもあてはまる。世界の新規事業2000社を分析しても、強いテンプテートというのは実は数十個しかない。
起業家が投資家に新規事業をプレゼンテーションしたり、社内で提案すると、大抵「なぜ今までなかったのか?」「本当に他にないのか?」と質問を受ける。この質問に対して「自分が最初に思いついた」と証明することは困難だが、「これまでは技術がなく不可能だった」と説明することができる。
「新しい手法」の部分に活用するテクノロジーはデジタルに限らないし、もちろん新しいビジネスの全てがテクノロジーの活用で生まれるわけでもない。「飲食店の椅子を撤去して美味しいものを立って食べる」とか、「ダイエットにパーソナルトレーナーをつける」というのは、テクノロジーではない。

優れた事業仮説3つの条件
まず「ある程度の規模感」。「ニーズはあるのか?」との質問には規模感の説明で対応できる。例えば「農村では8割の人が未だに今だに過去の方法で取り組んでいる」と言えば、市場の大きさを伝えることができる。
次に、「10倍の改善可能性」があること。これは結構ハードルが高い。環境負荷を10倍低減できるとか、10人でやっていたことを1人ででき、労働生産性が10倍になるとか、そういうことが当てはまる。
そして「技術的に実現可能であること」、この3つの条件を満たす必要がある。
私は類似の仮説に基づく微妙な差のサービスが国内に乱立していて、多くの企業が消耗していることに強い課題意識を持っている。むやみに競争するのではなく、各社がクラウドに「説」を貯めていくことで似通ったものがあれば、競合しない会社同士なら組んでやってはどうかというアプローチをしている。INACOMEでも起業者が互いに説を持ち寄り、協働して取り組むことができればいいと思う。
それではこの後、チームに分かれてワークショップ「自分の仕事を『説』で表現する」を行いたい。皆さんぜひやってみてほしい。

— ワークショップ「自分の仕事を『説』で表現する」 —

海外事例に見る新規事業のトレンド
最近は、BtoCと比べると、BtoBの新規ビジネスがより盛んになっている。海外ベンチャーの事例を見ていくと、8割くらいはBtoB系になっている。その方向を大まかに分類すると、農業、製造業など業種にかかわらず、人がやっていたことを「AI・ロボット」が行うトレンドがある。それから、クラウド化や設備・データのシェアなど「ツールの高度化」があり、そしてウーバー・イーツなど、人が行う場合には、正社員ではなく、個人事業主に外注するというトレンドも強まっている。
今日は、四つの枠にことばを埋めるだけで事業仮説ができることをお話ししたが、皆さんもぜひ“スジ”のいい仮説に時間を割いてほしい。

— 海外事例紹介 —

(INACOME運営事務局より)
ウェビナーでは片倉氏から海外ベンチャー企業の最新事例を数多くご紹介いただきました。詳しくはぜひ当日のアーカイブ動画をご覧ください。

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INACOME NIGHT 第3弾

第3回のゲストは、こゆ財団代表理事の斎藤潤一氏。自身の経験をもとに、起業にあたって留意すべき事柄や、地域で農林水産業ビジネスを行うことへの思いを語っていただきました。

日 時:2020年11月24日(火)19時~21時
テーマ:起業支援について
ゲスト:こゆ財団代表理事 斎藤潤一 氏

(プロフィール)
1979年大阪府生まれ。米国シリコンバレーのITベンチャー企業でサービス・製品開発の責任者として従事。帰国後、2011年の東日本大震災を機に「ソーシャルビジネスで地域課題を解決する」を使命に慶應義塾大学や全国各地の地方自治体と連携して起業家育成に取り組む。
これらの実績が評価され、2017年4月新富町役場が設立した地域商社「こゆ財団」の代表理事に就任。1粒1000円ライチの開発やふるさと納税で寄付金を累計50億円集める。結果、移住者や起業家が集まる街になり、2018年12月国の地方創生の優良事例に選定される。
メディア掲載:テレビ東京「ガイアの夜明け」、地域プロデューサーとしてNHK WORLD世界17か国で紹介「Targeting the Future of Farming Areas: Regional Producer Junichi Saito」、日経MJ(1面全面)、日本農業新聞ほか多数。

【ウェビナー要旨】

自己紹介が全て
私の講演やセミナーは、YouTubeで見ることもできる。ブログでは細かいノウハウも全部公開している。だから今日のこういうセミナーで大事なことは、インタラクティブに進めること。ただ聞いているだけではあまり勉強にならないので、できるだけインタラクティブに進めたいと思う。
非常勤講師をしている慶應義塾大学には、「半学半教」といういいことばがある。教えることは一番学ぶことで、学ぶことは一番教えることだと。自分も皆さんと一緒に学びたいので、ぜひチャット欄も活用してほしい。
起業で大事なことは、1パーセントの可能性をどれだけ積み上げていくかだと思う。そういう意味で、この勉強会に来ている時点で、皆さんはもう1パーセント、一歩踏み出していてすごいと思う。
起業家は、夢みたいなことを言って、夢みたいなことをやるというのも、すごくいいと思う。起業するにあたっては何も会社を辞めなくてもいい。今は副業や兼業が広がっているし、ワークライフバランスという面白いことばを政府がつくってくれてもいる。
さて、ここで自己紹介したい。自己紹介というのは、どれだけグッとハートをつかめるか。私は自分を紹介するスライドに「ビジネスで地域課題を解決する」と大きく書いている。私はこれを人生をかけてやっていこうと思っている。
起業しようというのなら、まず「何々の専門家」と書けることが重要で、すごくなくてもいいので、それをまず書いてみる。ビジネスというのはものすごく簡単で、要は課題に対して価値を提供するから、お金を払う。何も持っていなければうまくいかないが、専門家は価値を持っている。
「ビジネスで地域課題を解決する」ということを10年くらい言い続けているが、最初は行政の人に言っても門前払いだった。「ウチは儲けちゃいけない」と。それが今や、どうすれば稼げるか、持続可能な地域になるかと当たり前になっている。
起業したての時期には、この自己紹介スライドがとても重要。ベンチャー投資は、ほぼ「人」に投資をする。だから自己紹介が全てと言っても過言ではない。
私は東日本大震災の震災ボランティアをきっかけに、日本の地域づくりに貢献したいという気持ちが芽生えた。地域が持続可能になるにはビジネスの仕組みが必要で、自分がシリコンバレーで得たスキルや経験を生かしたいと。起業家は、こういう「なぜやるのか」という原体験などをプロフィールに書くことも大事。起業するとなったら、ぜひ自分の自己紹介スライドをつくってみてほしい。

一歩踏み出す
なぜ宮崎県新富町なのか、なぜこゆ財団なのかとよく聞かれるが、結論から言うとそれは岡本啓二という「人」。いろんな人と仕事をしてきたが、こんなすごいスーパー公務員はいないんじゃないかと思うほどで、彼となら「ビジネスで地域課題を解決する」を実現できそうだと思ったのが理由。起業するならどこでやるかよりも、誰とやるか、これをまず決めたほうがいい。
「事を起こす」ということは、一歩踏み出すこと。これが本当に大事。グーグル創業者のラリー・ペイジも「アイデアに価値はない。思いついたら即行動」と言っている。1ミリでもいいので、動いてほしい。
なぜ短期間で達成できたかというのは「1勝99敗」の精神。計画的に早く、たくさん失敗することが大事。誰しも失敗することは嫌だが、でも早く失敗しないと成功しない。
起業するときには、大きなビジネスをやろうとする必要はない。「Small is Beautiful」の発想が重要。このことばは50年も前にイギリスの経済学者が書いた本のタイトル。今でも注目されている本なので、これは真実なのだと思う。大きなビジネスでなくても、それが自分らしければいい。「私の事業だ」と自信を持ってやってほしい。小さなビジネスでも、それが集合体になれば、10億円の規模にもなれる。
一粒1000円ライチは、「やってみよう」の精神で始まった。これが大事。地域ビジネスは打ち上げ花火で終わると言われているが、一粒1000円ライチはもう4期目で、売り上げも拡大している。
日本の農林水産業はピンチだと言われているが、実は一番チャンスがある。投資家の人たちもみんなそう考えている。
東京、ニューヨーク、ロンドンはもう飽和している。でも農林水産業の舞台は地方が中心だ。立ち上げたAGRIST株式会社は、テクノロジーで農業課題を解決するためのベンチャー企業で、ピーマンの自動収穫ロボットを開発している。AGRISTが注目を集めているのは地方でやっているから。今、農家の平均年齢は67歳で担い手はいない。この1万7000人の町で、ピーマン農家の声を聞きながらチャレンジしている。
「一歩踏み出そう」といくら言っても、実は9割の人は行動しない。このことは、みんながやらないからそれだけチャンスがあるということでもある。そして地方はチャンスだらけの「ブルーオーシャン」。特に農林水産業はガラ空きだ。
起業は小さな成功を積み重ねることが大事。とにかく一歩踏み出してほしい。